診療項目

SR鍼灸の診療項目

女性不妊の原因となる疾患
男性不妊について
男性不妊の原因となる疾患と鍼灸
男性不妊について
男性不妊の原因となる疾患と鍼灸

女性不妊の原因となる疾患

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、ホルモンバランスが崩れることで排卵障害や高アンドロゲン血症(血中の男性ホルモンが高値)が認められます。自覚症状は、月経周期の乱れ・にきび・多毛などがあります。

妊娠を希望する場合は、まず初めにクロミフェンの内服により排卵を誘発することが行われますが、クロミフェンには内膜が薄くなる副作用があるため、ホルモンバランスを整えて排卵できる体作りを行うことが大切です。

PCOSに対する鍼灸治療の最新研究では、血中のホルモンバランスが整って卵胞の発育を促進させることが明らかとなっています。

当院でもPCOS症例に鍼灸治療を行うことで、クロミフェンの内服をなくす、または内服量を減らすことが可能となっています。

子宮内膜症

現代女性で増加しているのが子宮内膜症です。何らかの原因(逆流説が有力と考えられている)で卵巣・腹膜・ダグラス窩などに子宮内膜またはその類似組織が発生する疾患です。

その組織が子宮内と同じように月経周期に合わせて増殖し出血するので、血液が溜まったり周辺組織と癒着を起こしたりします。また、卵巣に血液が溜まったものをチョコレート嚢胞といい卵子の質を低下させる原因となります。

子宮内膜症は不妊の原因となるため、妊活で悩まれて当院を受診される女性にも多く認められます。チョコレート嚢胞が原因で「妊娠しない・良い卵が取れない」症例でも鍼灸治療により改善が期待されます。

不妊治療と鍼灸

タイミング法・人工授精

特徴
卵巣と子宮機能の改善

鍼灸治療は卵巣機能を上昇させることで、卵子の成長サポートや女性ホルモンの産生を向上させることが期待されます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵障害や基礎体温の乱れがある方も鍼灸治療により状態が改善していきます。

ストレスなどの影響により自律神経が乱れると子宮の状態が悪くなり着床しにくくなりますが、鍼灸治療は自律神経のバランスを整える効果があるため、良い受精卵となった周期にしっかりと着床できるようにします。

特徴
妊娠率を上げる
タイミングの取り方を指導

タイミング法や人工授精は、卵胞検査などにより医師が排卵日を予測またはhCGにより排卵を誘発してタイミングを合わせます。

医師は一番妊娠率の高い日を指定するため当然その日を外してはいけませんが、その日以外でもしっかりとタイミングを取ることで妊娠率が10〜20%上昇することが分かっています。

当院では周期ごとに妊娠率が最も高くなる方法を一人ひとりに合わせて指導します。

特徴
精子の状態を改善

WHOが定めている精液検査の基準値は、自然妊娠が可能である最下限値です。少し超えている程度では妊娠の確率は高くありません。

当院の鍼灸治療により精子数の増加と精子運動率の上昇が認められています。

妊娠率を上げるためには男性のケアも必須となるため、お悩みの方はご夫婦での通院をお勧めします。

ARTの採卵

特徴
卵子の質が改善

卵子の質が低下すると採卵を行っても、卵子が取れなかったり受精後の分割が進まず移植ができません。

卵子の質は年齢とともに低下するため、完全に食い止めることは難しいですが、鍼灸治療により卵巣血流を増加させることで卵子の質が良くなり胚盤胞の獲得率上昇が期待されます。

採卵がうまくいかない方や採卵成績が落ちてきている方は一度ご相談ください。

特徴
刺激による
卵子の成長をサポート

採卵方法は様々あり年齢や卵巣機能に応じて選択されますが、高刺激で多くの卵子を取る方法が近年最も行われています。

刺激周期に卵巣血流を増加させる鍼灸治療を行うことで、より多くの薬剤を卵巣に届けることができるため、薬理効果が高まり効率的な採卵が行なえます。

低刺激で採卵を行っている場合でも、経口薬の作用を向上させることで採卵成績の上昇が期待されます。

特徴
流産率の低下

流産の原因の多くは、受精卵の染色体異常であると分かっています。

卵子の質が低下すると染色体異常が起こりやすいため年齢とともに流産率は上昇していきますが、鍼灸治療を行うことで鍼灸治療を行うことで卵子の質が改善して流産しにくい状態になると考えられます。

妊活で悩まれている方が多い35-39歳の流産率が、SR鍼灸グループの治療を受けることで平均値より低くなっています。

ARTの胚移植

特徴
子宮内環境を改善

受精卵が子宮に着床するためには、子宮内膜が7mm以上に成長する必要があり、それより薄い場合は胚移植が延期されます。
また、着床率は内膜の厚さに比例して高くなるため、7mmちょうどより10mmを超えるくらい成長する方が望ましいです。

鍼灸治療を行うと子宮血流が増加するため、内膜が成長しにくい方も十分な厚みになることが期待されます。

胚移植をしても着床せずお悩みの方は一度ご相談ください。

特徴
子宮の緊張緩和

内臓は自律神経によってコントロールされており、子宮も例外ではありません。
自律神経はストレスを受けると乱れて体が緊張状態となります。

子宮は着床の時期になると動きを止めた状態になりますが、自律神経が乱れているとその機能がうまく働きません。

鍼灸治療は自律神経のバランスを整える効果があるため、胚移植の前から受けることで着床率の上昇が期待されます。

特徴
妊娠初期の子宮ケア

妊娠陽性反応が出たあとも安定期に入るまでは流産の可能性が高いためなかなか安心できません。

受精卵の染色体異常による流産を止めることはできませんが、鍼灸治療により子宮血流を増加させることで胎嚢・胎芽・胎児の成長をサポートします。

また、子宮の緊張は流産のリスクとなりますが、鍼灸治療を行うことで子宮をリラックスした状態に保ちます。

着床したあとのケアもお任せください。

男性不妊について

WHOの調査により、不妊症の原因が男性のみにある場合が24%、男女ともにある場合も24%であり、約半数のカップルの不妊の原因に男性が関与しているということが判明しました。

さらに、近年の研究で現代男性の精液所見が急速に低下していると指摘されているため、今後は男性因子による不妊症カップルが増加すると考えられます。

男性不妊の原因

男性不妊症の原因の82.4%が造精機能障害(精子を造る機能に問題がある状態)、3.9%が精路通過障害(精子の通り道が塞がっている状態)、13.5%が性機能障害(勃起や射精機能に問題がある状態)であると分かっています。

この中で、乏精子症や精子無力症などの造精機能障害と勃起障害(ED)や射精障害は鍼灸治療の適応となります。

精液検査の基準値

精液検査の結果をWHOの基準値(精液量1.5ml、濃度1500万/ml、運動率40%)と比較することが多いですが、この値は妊娠することが可能である最下限値です。当然少し超えている状態より大きく超えている方が妊娠の可能性は高まります。自然妊娠された男性の精液所見を調査した研究では、精液量の中央値3.0ml、濃度の中央値8400万/ml、運動率の中央値66%という結果が出ています。(BMJ Open. 2013 Jan 25;3(1):e002223. doi: 10.1136/bmjopen-2012-002223.)

当院では自然妊娠を希望されるご夫婦に関しては、この数値に少しでも近づけるよう女性のみならず男性への治療も積極的に行っています。
また、受精卵が分割して胚盤胞になるところにも精子の質は関与しているため、体外受精や顕微授精を行う方も精液所見を高い状態に保つことが重要となってきます。

鍼灸治療の効果

鍼灸治療を行うことで、精巣血流の増加と精巣の血液循環を改善させる効果が確認されています。また、副性器の前立腺機能も向上します。
これらの効果により、SR鍼灸グループを受診された多くの方の精液所見が改善しています。

※鍼灸治療の効果はSR鍼灸グループ総院長の伊佐治が大学で研究した内容であり医学会でも発表済みです。

男性不妊の原因となる疾患と鍼灸

精索静脈瘤

精索静脈瘤は、精巣からの静脈血がうっ滞(うまく流れない)した状態であり、精液所見(精子の質)を低下させる原因となります。

精索静脈瘤はグレード1〜3に分けられますが、重症度の高い2・3では手術により精液所見の改善が認められることが多いです。しかし、グレード1では精液所見の改善が認められないことが多いため手術適応となりません。

当院の鍼灸治療は、精巣の血液循環を良くすることが確認されており、グレード1の場合でも精液所見の改善が認められています。

また、グレード2・3で手術を行ったが精液所見に変化のない症例でも鍼灸治療で改善が認められています。

手術後の精液所見の早期改善効果も期待されますので、精索静脈瘤でお悩みの方は一度ご相談ください。

勃起障害(ED)

鍼灸治療とPDE5阻害薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)は作用が違います。

  • 鍼灸治療は、本来持っている勃起力を回復させる治療
  • PDE5阻害薬は、低下した勃起力でも勃起を可能とする治療

 鍼灸治療は、勃起に関与する神経を活性化することで勃起障害(ED)を改善させます。一方、PDE5阻害薬は、興奮時に神経より放出される血管拡張物質の分解を阻害することで勃起障害(ED)を改善させます。このことより、勃起に関与する神経の働きが弱っている場合は、効果が低いまたは認められません。

鍼灸治療とPDE5阻害薬の併用で相乗効果!

鍼灸治療は「勃起力を改善させる」もので、PDE5阻害薬は「勃起力が低下しているものを補助する薬」のため、この2つの治療法はとても相性がよく併用することで相乗効果が期待されます。

PDE5阻害薬では効果が不十分な方は是非鍼灸治療との併用をお試しください。

また、PDE5阻害薬に抵抗がある方は、本来持っている勃起力の回復を期待して鍼灸治療を行うことも1つの選択肢です。

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