こんにちは。大阪の不妊専門鍼灸院【SR鍼灸】です。
体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)を行った後、多くの方が気になるのが「移植後の過ごし方」です。
「胚移植の後は安静にした方がいいの?」
「判定日までなにをすればいいの?」
といったご質問を、当院でもよくお伺いします。
胚移植から妊娠判定日までの期間は、結果を左右する大切な時間です。
その一方で、不安や緊張を感じやすい時期でもあります。
正しい知識を持って過ごすことで、心身の負担を少しでも減らし、より安心して判定日を迎えることができます。
この記事では、胚移植後の過ごし方や妊娠の可能性を高めるためのアドバイスを詳しく解説します。
胚移植後の不安を抱えている方や、胚移植を繰り返しても妊娠せずお悩みの方にとって、科学的根拠に基づいた具体的なアプローチ方法を知ることができる内容となっています。 ぜひ最後までご覧ください。
移植後は安静にした方がいい?
「移植後は寝て過ごした方が妊娠しやすいのでは?」と考える方も多いですが、医師から特別な安静指示がない限り、過度な安静は必要ありません。
なぜ昔は安静が推奨されていたの?
以前は「子宮の収縮」や「胚が子宮から流れ出るのを防ぐ」という考えから、移植後はベッドで長期間安静にするよう指導されていました。
しかし、子宮は構造的に胚が落ちる可能性は低く、医学的根拠に乏しいものでした。
胚移植後の安静が生児獲得との関係を示した海外の研究
胚移植後に「安静が本当に必要かどうか」を検証した、海外の研究をご紹介します。
研究者:Sharayu Gaikwad ら
掲載誌:Fertil Steril 2013;100:729–35.
研究期間:2011年5月〜11月
DOI:10.1016/j.fertnstert.2013.05.011
研究対象者
- 2011年5月〜11月に初めて卵子提供(OD)による体外受精を受けた240名
- 子宮筋腫、習慣流産(2回以上)、卵管水腫、BMI > 28などは除外(86名が除外)
※安静の有無だけを評価できるように、流産に影響するその他の要因は除外
治療方法
ホルモン補充療法で7mm以上の厚さで、3日目(初期胚)または5〜6日目胚(胚盤胞)を2個移植
分類
コンピュータによってランダムに振り分け(ランダム化比較試験:RCT)
- 安静群(R群):胚移植後に10分間ベッド上安静(n=120)
- 非安静群(NR群):胚移植後すぐに歩行可能(n=120)
研究結果
着床率:非安静群(NR群)45.8% vs 安静群(R群)41.7%
流産率:非安静群(NR群)18.3% vs 安静群(R群)27.5%
生児獲得率:非安静群(NR群)56.7% vs 安静群(R群)41.6%
- 生児獲得率は非安静群の方が高い
- 統計的な差はないが、非安静群の流産率が低い
その他の研究でも、胚移植後の長時間の安静は妊娠率に差がないことが報告されています。
胚移植後の正しい過ごし方
研究結果から、過度な安静は必要ないことが分かりました。
では、実際にどのように過ごせば良いのでしょうか? 日常生活で心がけるべきポイントと、避けた方が良いことを解説します。
日常生活について
医師から特別な指示がない限り、通勤や軽い家事、買い物は問題ありません。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、ストレス解消の効果や血流の改善が期待できます。
精神的なストレスを和らげるためにも、趣味など好きなことに時間を使ってリラックスできる環境を整えることが大切です。
避けた方が良いこと
高強度の筋トレやランニングは控える
適度な運動(ウォーキングやストレッチなど)はストレス解消や血流を促進する上で重要です。
ただし、過度な運動は腹圧が高まり、子宮の収縮に繋がる可能性も考えられるため避けるのがベストです。
喫煙や飲酒
妊娠中の喫煙(受動喫煙も含む)は、流産のリスクが高まることが報告されています。
また、早産や低出生体重、胎児発育遅延のリスクも上昇します。
さらに、飲酒は胎児の脳や臓器の発達を妨げ、胎児性アルコール症候群の原因となる可能性があるため、控えるようにしましょう。
移植前後の鍼灸治療が着床率の向上に繋がる可能性
胚移植でのカテーテル挿入による子宮の機械的刺激や精神的なストレスなどで子宮は収縮(緊張状態)しやすくなります。
子宮の緊張状態が高いと着床率が低下する可能性があるため、子宮の緊張を緩和させることが重要となります。
また、子宮の血流を増加させる効果もあるため、移植を行う際は鍼灸治療を行うことで着床率の向上が期待できます。
まとめ
今回ご紹介した研究から、胚移植後の安静は妊娠率を高める効果が効果が認められていないとわかります。
そのため、医師から特別な指示がない限りは、過度に安静にする必要はありません。
胚移植後は、できるだけ普段通りの生活を送り、心身をリラックスさせることが重要です。
ウォーキングなどの軽い運動や、気分が安らぐ趣味の時間を取り入れることで、血流の促進やホルモンバランスを整えることを心掛けましょう。
妊娠に向けて身体と心の両面からサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
胚移植でお悩みの方へ
「子宮内膜がなかなか厚くならない」「何回移植をしても着床しない」というお悩みは、子宮血流の改善によって解決できる可能性があります。

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