こんにちは。大阪の不妊専門鍼灸院【SR鍼灸】です。
当院には移植の段階からご来院される方も多く、
「子宮内膜がなかなか厚くならない」
「何回移植をしても着床しない」
といった子宮に関するお悩みをよくお伺いします。
着床には様々な因子が関与していますが、子宮内膜の厚さはタイミング法・人工授精・生殖補助医療(ART)の段階を問わず重要となります。
「子宮内膜の厚さの正常値は何ミリなのか」が気になる方は、まずこの数字を目安に読み進めてみてください。
子宮内膜が7〜8mm以上肥厚することで胚移植可能と判断する病院が多いですが、胚移植当日にどの程度の厚みが必要であるのかご紹介します。
胚移植を繰り返しても妊娠せずお悩みの方や、子宮内環境を改善させたい方にとって、科学的根拠に基づいた具体的なアプローチ方法を知ることができる内容となっています。 ぜひ最後までご覧ください。
子宮内膜の厚さと妊娠率の関係を示した海外の研究
ホルモン補充周期に凍結融解胚移植を受けた患者さんを対象とした研究をご紹介します。
研究者:Zhang Shaodi ら
掲載雑誌:PLoS One 2020 Sep 24;15(9):e0239120.
研究期間:2013年〜2017年
doi:10.1371/journal.pone.0239120.
研究対象者
- ホルモン補充周期に凍結融解胚移植
- 染色体異常や子宮疾患などは除外
※正確に評価するため子宮内膜以外で不妊の要因となるものは除外
治療方法
エストロゲン製剤を服用後に子宮内膜が約8mm(生理後12〜20日目)となった時点でプロゲステロン製剤の投与を開始し移植
子宮内膜の分類
胚移植当日の経膣超音波検査により1mm単位でグループ形成
研究結果|子宮内膜の厚さにより着床率・臨床妊娠率・早期流産率・出生率に明確な差
| 内膜<6mm | 内膜6-7mm | 内膜7-8mm | 内膜8-9mm | 内膜9-10mm | 内膜10-11mm | 内膜11-12mm | 内膜12-13mm | 内膜>13mm | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 研究 対象者数 | 235人 | 445人 | 1526人 | 3338人 | 2299人 | 1218人 | 615人 | 291人 | 198人 |
| 着床率 | 27.76% | 28.94% | 39.26% | 49.50% | 48.81% | 51.09% | 51.30% | 50.65% | 46.37% |
| 臨床 妊娠率 | 38.46% | 44.14% | 54.24% | 65.83% | 65.22% | 64.86% | 67.48% | 67.01% | 62.63% |
| 子宮外 妊娠率 | 4.44% | 2.55% | 1.82% | 1.32% | 1.67% | 1.52% | 0.72% | 1.54% | 1.61% |
| 早期 流産率 | 25.56% | 17.86% | 13.58% | 10.40% | 10.35% | 9.90% | 10.12% | 12.82% | 16.94% |
| 出生率 | 25.11% | 32.13% | 42.60% | 54.70% | 54.76% | 54.35% | 55.77% | 53.26% | 47.98% |
- 子宮内膜の厚さが8.7mmを下回っている場合、1mm厚くなるごとに妊娠の可能性が上昇する傾向
- 子宮内膜が8.7mm〜14.5mmの厚さで最も妊娠率が高い
※13mmを超えると低下傾向となりますが統計的な差はありませんでした
子宮内膜を厚くして着床率を上げるための食事と生活習慣
日常生活で子宮内膜を厚くするためにできることとして、食事による栄養管理があります。着床に関わる重要な栄養素をご紹介します。
イソフラボン
大豆に含まれるイソフラボンにはエストロゲン様の作用があるため子宮内膜の肥厚が期待できます。 ただ、大豆の摂取には注意点もあります。和食は大豆の使用量が多いため(豆腐、味噌、納豆など)日本人は過剰摂取になりやすいです。
大豆イソフラボンを過剰摂取することで、体内でのエストロゲン産生量が減り、子宮内膜が薄くなる可能性も考えられるため摂取量には気をつけてください。
ビタミンE
子宮の血液循環を良くし内膜が肥厚しやすい環境と整えてくれます。また、抗酸化作用もあるため卵子や精子の質改善にもお勧めです。ご夫婦で積極的に摂取してみてください。
亜鉛を摂取し銅の値を下げる
銅が高値になることで着床障害のリスクが上昇します。亜鉛と銅は吸収される経路が同じであるため、積極的に亜鉛を摂取し吸収率を高めることで銅の値を低下させることができます。
また、亜鉛は精子形成にも必要なため男性も意識して摂取してください。
食事と合わせて見直したい生活習慣
栄養だけでなく、日々の過ごし方も子宮の血流に関わってきます。特別なことをする必要はありませんが、次の3つは見直しやすいポイントです。
- 睡眠のリズムを整える:就寝と起床の時間が日によってばらつくと、ホルモンの分泌リズムも乱れやすくなります。まずは寝る時間と起きる時間を一定に近づけるところから始めてみてください。
- 軽い運動を習慣にする:ウォーキングやストレッチなど、軽く体を動かす習慣は下半身の血流を保つことにつながります。息が上がるほどの強い運動を毎日行う必要はありません。
- 体を冷やさない:下腹部や足首を冷やさない服装を心がける、シャワーで済ませず湯船につかるなど、日常の中でできる冷え対策を取り入れてみてください。
どれもすぐに数字が変わるものではありませんが、子宮に血液が届きやすい状態を保つための土台になります。移植の直前だけ頑張るのではなく、日々の習慣として続けていくことをおすすめします。
子宮内膜が厚くなるスピードは?1日何ミリ厚くなるのか
子宮内膜は生理が終わったあとから排卵期に向けて、少しずつ厚みを増していきます。
先ほどご紹介した研究でも、エストロゲン製剤を服用してから子宮内膜が約8mmになるまでの期間は生理後12〜20日目と幅がありました。
つまり、厚くなるスピードには個人差があり、「1日何ミリ厚くなる」と一律に言えるものではありません。同じ方でも周期によって差が出ることがあります。
そのため、1回の計測値だけで一喜一憂せず、数周期分の推移で見ていくことをおすすめします。
食事や生活習慣を見直しても内膜の厚さが変わらない場合は、体質や周期の状態から見直したほうが早いこともあります。ご自身のケースについては無料相談でお気軽にご質問ください。
子宮内膜が薄いと言われたら|薄いとどうなる?移植キャンセルになることも
ここまでは「厚くするために何をするか」をお伝えしてきました。
ここからは、すでに病院で「子宮内膜が薄い」と言われている方に向けて、その状況の整理と、これから何ができるのかをお伝えします。
子宮内膜が薄いとどうなる?移植の延期・キャンセルになるケース
診察で「子宮内膜が薄いですね」と言われると、それだけで不安になってしまうものです。
多くの病院では7〜8mm以上あることを胚移植の目安としているため、その日の計測値がそこに届かない場合、移植を次の周期に延期するという判断になることがあります。
採卵まで進んで胚も凍結できているのに、移植の日程がなかなか決まらない。この状況は、時間の面でも気持ちの面でも負担の大きいものだと思います。
子宮内膜が厚くなりにくい背景として考えられること
子宮内膜が厚くなりにくい背景はひとつではありません。この記事の前半でお伝えしたとおり、子宮内膜は細胞が増えることで厚みを増していきます。そのためには、内膜まで栄養とホルモンが十分に届いている必要があります。
過去の手術や処置の影響、ホルモンの分泌量、そして子宮に届く血液の量。どれが主な要因になっているかは人によって異なるため、まずは通われている病院で確認していただくことが先決です。
そのうえで、ご自身でも取り組める部分として血流という視点があります。
「薄い」と言われたときは血流という視点も持ってみる
エストロゲン製剤の調整やPRP療法など、病院で行える方法は年々増えています。それでも思うように厚みが出ないときに、あらためて見直したいのが子宮に届く血液の量です。
前の章でお伝えした食事と生活習慣の見直しは、この血流を保つための土台にあたります。
実際に、内膜が厚くなりにくい状態から移植に進まれた方の症例を次の章でご紹介していますので、あわせてご覧ください。
鍼灸による血流改善が子宮内膜を厚くする一手になる
細胞の増殖により子宮内膜は肥厚するため、栄養とホルモンの供給量を増やすことが重要となります。そのためには、「子宮の血流」を増加させることが必要です。
鍼灸は「子宮の血流」を増加させる作用があると分かっており、その方法(刺激部位・刺激方法)は明確にされています。
当院では毎回その鍼灸治療を受けていただくことができます。
鍼灸で子宮内膜が肥厚したことで移植が可能となり妊娠した症例
鍼灸治療を行なったことで移植周期の子宮内膜が11mmまで肥厚し妊娠されました。
他にも多数妊娠につながった症例がございますので、ご一読ください。
子宮内膜が薄いと言われ、次の移植に向けて何ができるか迷っていませんか?
「今周期も厚くならなかった」
「次の移植までに何かできることはないだろうか」
というご相談を、当院ではよくお伺いします。
SR鍼灸大阪では、これまでの治療経過や現在の内膜の状態を伺いながら、鍼灸でどのようなサポートができるかをご説明しています。
まずは30分の無料相談をご利用ください。
まとめ
今回ご紹介した研究では、移植当日の子宮内膜の厚さと、着床率・臨床妊娠率・出生率などに関連がみられました。
子宮内膜は厚ければよいというものではありませんが、研究では8.7mm〜14.5mmの範囲で妊娠率が高く、特に8.7mmを下回る場合は、内膜が厚くなるにつれて妊娠の可能性が上昇する傾向が示されています。
ただし、子宮内膜が厚くなりにくい背景には、さまざまな要因があります。まずは通院中の病院で原因や治療方針を確認したうえで、食事や生活習慣を整え、子宮への血流という視点からできることを考えていくことも大切です。
鍼灸も、子宮の血流にアプローチする方法のひとつです。
次の移植に向けて、できることを相談してみませんか?
「子宮内膜がなかなか厚くならない」
「内膜が薄く、移植の延期が続いている」
「次の移植までに、自分でできることを始めたい」
このようなお悩みがある方は、次の移植に向けた準備のひとつとして、鍼灸を取り入れる方法もあります。
SR鍼灸大阪では、これまでの治療経過や現在の内膜の状態を伺いながら、鍼灸でどのようなサポートができるかをご説明しています。
「自分の場合も鍼灸を受ける意味がある?」
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